施工事例・イベント案内...「自社更新コンテンツ」作成術

施工事例・イベント案内...「自社更新コンテンツ」作成術

ビルダーや工務店のホームページは全体のデザインやTOPページ・会社概要などのコンテンツを制作会社で作り込み、施工事例・イベント情報など更新頻度の高いコンテンツは自社にて更新するシステムが多いと思います。そのため、ホームページの品質を維持し、お客様のファン化や来場予約・カタログ請求を促すためには、自社更新型コンテンツのクオリティが重要になります。

更新を滞らせたり、おざなりに制作した訴求力の低いコンテンツを発信していると、せっかくのホームページも集客効果を発揮できないどころか、お客様にネガティブなイメージを与えてしまう可能性もあります。ですので、自社更新型になることの多いコンテンツの中から代表的なものをピックアップし、お客様のファン化・ランクアップにつなげるポイントを解説します。

【施工事例】アクセス数多く注目度高い 情報量・質を両立させる工夫を
多くのビルダーが注目しているコンテンツであり、アクセス数も比較的多い。それだけに、自社の実績や特徴を的確に表現する必要があります。まず、重視したいのは情報の「質」。自社の特長や得意分野をより的確に反映した事例や、自社のターゲットとなるお客様層に近いオーナー様の事例は優先的に掲載したいところです。

掲載時に注意したいのが「写真に頼りすぎること」。事例ごとのこだわりポイント・お客様のプロフィールや要望など、写真だけで伝えられない情報は文章で伝えることが必須です。写真だけでお客様のファン化を促すことは、デザインに絶対的な優先性がある会社でなければ難しいでしょう。

施工事例では、情報の質だけでなく「量」、すなわち掲載件数も重要です。お客様にとっては「施工事例の掲載数=その会社の実績」であり、掲載数の少ない会社はそれだけでお客様に敬遠されるリスクがあります。同業他社のホームページを確認したうえで、遜色ない掲載件数を確保したいです。そのうえで、自社の特長に近い事例を、事例一覧の最上部に掲載する・SNSで優先的に紹介するなど、「質」「量」の両立を図る工夫が必要です。

【お客様の声】ランクアップ貢献度高い 過度な自社賞賛に注意、検討初期層へ配慮を
施工事例に比べるとアクセス数は少ないが、反響に至るお客様が時間をかけて閲覧をしている傾向があり、来場予約・カタログ請求などランクアップへの貢献度が高いコンテンツと言えます。お客様の声も施工事例と同様「量」「質」の両方が重要。十分な掲載件数を確保しつつ、自社のターゲット層に合致するお客様を優先的に掲載する方法が有効です。

内容で注意したいのは、自社の賞賛だけに終始しないこと。家づくりのきっかけ・スタート段階で悩んでいたこと・住宅会社選びのプロセスなどを丁寧に取材し、文章化することで、読み手であるお客様(家づくりを検討し始めたお客様)が受け入れやすいコンテンツになるでしょう。過度な賞賛は宣伝色が強くなり逆効果になるリスクがあるのでおすすめはしません。

また、お客様の声は動画コンテンツ化することでより訴求力が高くなります。ただし、動画より文章で閲覧したいお客様やSEO(検索エンジン最適化)対策も考慮し、動画内容の文章化は怠らないようにしましょう。

【ブログ・コラム】アクセス数への貢献大 反響への動線を意識的に設ける
ブログ・コラムの主目的は「SEO」と「ファン化」。特にSEOを意識してブログを運営している会社の場合、地域ビルダーでも月に数万アクセスを稼ぐことがあります。ブログなどの内容について「住宅に関係するものが良いか、無関係なプライベートの話題が良いか」という点がたびたび議論になるが、少なくともSEOの観点では住宅関係の記事をおすすめしたいです。SEOの目的である「住宅関連キーワードにおける検索での上位表示」を実現するには、自社ホームページ内に住宅関連の情報を増やす(=ブログなどで住宅関連の記事を増やす)ことが有効だが、プライベート中心のブログは行き過ぎると内論感が強くなるため注意したい。

また、ブログなどに注力する会社で問題になりがちなのが「アクセス数は多いが反響に繋がらない」点。大半の会社において、反響獲得に苦戦する理由は「それぞれの記事から反響につなげる動線を設けていない」ことです。平屋に関する記事であれば平屋モデルハウスに誘導する、住宅ローンに関する記事であれば資金計画相談会に誘導するなど、意識的に動線をつくることで反響につなげる工夫が必要です。

【イベント案内】来場獲得の重要コンテンツ 分かりやすさに加え「掲載開始日」にも注意
見学会・セミナー・相談会・キャンペーンなど、お客様の来場アクションを促す重要コンテンツです。見学会の場合お客様の関心をより高めるためには、建物に関する情報を出し惜しみせず可能な限り開示する(写真・パース・説明文・ルームツアー動画など)ことが求められる。施工事例と同様、写真だけに頼るのではなく、見どころやこだわりポイントを文章で表現する工夫も必須です。

セミナーや相談会は、見学会に比べるとお客様に「どのようなイベントなのか」が伝わりにくいため、具体的な中身が伝わるよう心掛けたい。セミナーであれば主な内容の開示・過去に開催したセミナー動画の掲載、相談会であれば当日の流れ・具体的な相談内容の例などが挙げられる。過去に参加したお客様の声を掲載することも安心感につながるでしょう。

また、イベント参加予約を獲得するために重要なのが「掲載開始日」。より多くのお客様へ告知し、参加予約を促すためには、遅くとも開催日の3週間前にはホームページに掲載できるように準備しましょう。

                         ※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照